テレビの天気予報番組などで天気図に描かれる「低気圧」と言えば、反時計回りに渦を巻いた「熱帯低気圧(台風)」や、

温暖前線や寒冷前線を伴った「温帯低気圧」です。一般的にただ「低気圧」というと「温帯低気圧」を指すことが多いのですが、
そもそも「低気圧」とは読んで字のごとく気圧が低くなる現象、これすなわち「上昇気流」のことなんです。「上昇気流」が「低気圧」って言われてもピンと来ない方もいるかも知れませんが、頭の上に巨大な掃除機があって、ガンガン吸われている状態を想像して下さい。
本来我々は 1気圧=1013.25 hPa(ヘクトパスカル)の力で常に全身を強く押されています。そこに巨大な掃除機がやって来て、頭の上から空気をどんどん吸い上げると、大気からの圧力が低下し、全身を押す力が弱まります。これがすなわち低気圧なんです。逆に高気圧は下降流です。空の上から地上に向かって空気を吐き出し、地面に叩きつけ、我々の体を強く押さえ付けます。
低気圧、高気圧は何ヘクトパスカル以下だから低気圧、何ヘクトパスカル以上だから高気圧というものではありません。高い低いは相対的に決まります。周囲と比べて気圧が低ければ低気圧、高ければ高気圧になります。そして低気圧は上昇気流のあるところに発生し、高気圧は下降気流があるところに発生するのです。 身体には何も感じないですけどね。では「上昇気流」はどの様にして発生するのでしょうか?