「温帯低気圧と熱帯低気圧の違い」

「温帯低気圧と熱帯低気圧の違い」
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「温帯低気圧」とは?
暖かい空気と冷たい空気がぶつかったところを前線と言います。前線は定規で引いた様な直線ではなく、波を描いています。暖気の強い部分があったり寒気の強い部分があったりします。波が大きく飛び出した部分に、地球が自転している影響による回転運動が、北半球では半時計回り(南半球では時計回り)に働きます。回転の中心の右側(東側)では北からの寒気よりも南からの暖気の押す力が強く、暖かい空気が冷たい空気の上によじ登ります。左側(西側)では暖気よりも寒気の押す力が強く、冷たい空気が暖かい空気の下に潜り込み、結果暖かい空気を押し上げます。この時に出来る二つの上昇流(前者が温暖前線による上昇流、後者が寒冷前線による上昇流)が雲をつくり雨や雪を降らせるのが温帯低気圧です。

「熱帯低気圧」とは?
熱帯低気圧は海面水温が26~27度以上の熱帯や亜熱帯の海域で発生します。強い日射で暖められた海水から多量の水蒸気が発生し、その暖かい水蒸気の塊が上昇気流をつくります。周囲の空気は上昇した空気を補うため引き寄せられます。この時流れ込んで来た空気に地球の自転の影響による回転運動が加わり渦を作ります。渦は更に上昇を続けて雲をつくり、渦の中心では更に気圧が下がり、風も強まって熱帯低気圧へと発達して行きます。暖気と寒気がぶつかる訳ではないので、 熱帯低気圧には前線はありません。また赤道を挟んだ南北の緯度5~25度くらいの海上でしか発生しません。赤道付近で発生しないのは、緯度が低いことで自転の影響による回転運動が働きにくくなるためです。

  このようにして生まれた低気圧は何故雨や雪を降らせるのでしょうか。 

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