「気温減率こそが大気運動の基礎」

「気温減率こそが大気運動の基礎」
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 上空に行けば行くほど気圧は下がります。気圧が下がると同時に気温も下がって行く訳ですが、1000メートル上昇するごとに6.5℃下がるというのが安定成層における気温減率です。安定成層とは対流が起きていない状態、極端に言えば風が全く吹いていない状態です。この気温減率こそが大気の運動の基礎となります。例えば地上の気温が20℃だとすると、富士山頂では-4.5℃まで下がることになります。

 ところが太陽の照射によって山肌や地面が暖められたり、上空に強い寒気が流入したり、もしくは下層に暖気が流入することで、1000メートル行くごとに6.5℃下がるという気温減率が崩れます。これがいわやる大気が不安定な状態です。この不安定を解消しようと対流が始まります。 「上昇気流」が発生する幾つかのパターンについては、以前の頁でも述べましたが、空気の塊が何らかの理由で上昇する場合、上昇すればする程、その空気塊自体の気温は下がって行きます。この時重要となるのが「飽和水蒸気圧」なんです。

「飽和水蒸気圧とは?」

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